多くのビジネスパーソンが毎日触れているツールに、PowerPoint(パワーポイント)があります。とくに営業担当の方が顧客へプレゼンテーションする際に利用されることが多いでしょう。
実はPowerPointは進化を続けていて、あまり知られていない便利な機能が多くあります。
本稿では、資料作成の効率化につながるPowerPointの便利な使い方をご紹介します。
「たくさん資料をつくる機会がある」という方はもちろん、「普段は使用しないけれど、突然資料作成を任された」という初心者の方にも、わかりやすく説明していきます。
どれもちょっとした操作なので、ぜひ業務で活用してみてください!
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PowerPoint(パワーポイント)の基本的な使い方
まずはPowerPointの基本的な使い方を整理します。
基本画面とサイズ設定
PowerPointの基本画面はこちらです。
画面サイズの設定
PowerPointの画面サイズは、ユーザーが自由に変更できます。
「デザイン」>「スライドのサイズ」>「スライドのサイズ設定」から設定画面を表示させ、任意のサイズを選択するか、ユーザー自身で「幅」「高さ」を入力します。
注意
実はここでの「A3」「A4」などの規格サイズは、正しい縦横数値になっていません(四角に余白ができる設定になっています)。
印刷物としてデータ作成する場合は、「幅」と「高さ」を正しい数値に入力し直してください。
「スライドマスター」を使おう
スライドマスターは、PowerPointの全てのスライドに一貫したデザインとレイアウトを適用するための機能です。スライドマスターを活用することで、各スライドを個別にデザインする手間を省くことができます。また、フォントや配色、ロゴの配置を統一することができるので、クオリティを保つことにもつながります。
「表示」タブから「スライドマスター」を選択して編集を開始します。
下画像はスライドマスターの表示画面です。ここで設定したものはスライドマスターを適用したスライドに反映されます。
一度スライドマスターを設定すれば、右クリックからレイアウトを選択できるようになります。
「挿入」を使おう
スライドには図形、グラフ、画像、アイコン、音楽、動画などを挿入することができます。
PowerPointの操作アイコンは直感的で、よく使うオレンジで囲った機能は触ってみればすぐに使えるようになります。
ここではさらに、使えることを知っていると表現の幅が広がる挿入機能をご紹介します。
「アイコン」
PowerPointにはあらかじめ多くのアイコンが用意されています。
名称は「アイコン」ですが、実際はイメージ画像、人物写真の切り抜きやステッカー、ビデオ、イメージイラスト、コミック風イラストなど多くの画像が選択できます。
一般的な提案書で使いやすいのは、やはりアイコンでしょう。
アイコンは白黒ですが、一工夫するだけでイメージに近いものが作成できます。
アイコンを挿入し、アイコン画像をクリックすると「グラフィック形式」というタブが表示されます。その状態で「図形に変換」をクリックすると、色が変更できるようになります。
この状態で色を変更したり、図形の形を変えたりすることもできます。
さらに、複数の図形を組み合わせることで、オリジナリティのあるアイコンをつくることもできます。
二つ以上の図形を選択して、重ねた状態で「図形の書式」から「図形の結合」を選択すると、「結合」や「型抜き」などができて、図形による表現の幅が広がります。
上記は文章だとわかり辛いので、動画でお見せしましょう。
画像サイトからアイコンをダウンロードして使用するのも一手ですが、自分で思い通りのアイコンがつくれれば、資料作成のスピードとクオリティがアップします。
「Forms」
Microsoft365には「Forms」というアンケート機能があります。PowerPoint上から新規作成も可能ですし、あらかじめ作成しておいたFormsも挿入することができます。
研修などの資料をデータで送付する際に、感想やアンケートを収集するのに役立ちます。
「ビデオ」
PowerPointにはビデオ(動画)を挿入することも可能です。
ビデオの挿入元は3つあります。
「このデバイス」:パソコンにローカル保存されたデータ、もしくは接続しているデータベースから動画を挿入する
「ストックビデオ」:PowerPoint内で保持している動画データを挿入する
「オンラインビデオ」:YouTubeやSharePointなど、オンライン上にアップされている動画データを挿入する
注意
「ビデオ」にはオンラインデータを埋め込むことも可能です。
オンラインデータはネットワークがつながっていなくても再生することが可能ですが、PowerPointデータそのものの容量が大きくなり、動作が重くなる可能性があります。
機能説明などを行う際に、動画の方が効果的というケースもあります。
そんな時、資料に動画を埋め込んでおくと動画サイトを行き来することなく、スマートに説明ができます。
「オーディオ」
スライドに音声を挿入することができます。
「コンピューター上のオーディオ」:ローカル保存した音声データを挿入します
「オーディオの録音」:PowerPoint上で録音した音声データを挿入します。
「オーディオの録音」は接続しているマイク性能に依存するので、あまりきれいに録音はできません。
プレゼンなどで音を出しても良い場合や、研修の待機時間に設定しておくとインパクトがあります。
「画面録画」
PowerPoint上の画面を録画することが可能です。
研修資料など、実際に操作している様子を見た方が早く理解できる場合にぴったりな機能です。
(動画 01)
「配置」を使おう
「ホーム」タブに「配置」というアイコンがあります。これでオブジェクトの配置を均等にそろえることができます。
特別デザインしなくとも、整列するだけでも資料は見やすくなります。
目視だけで並べていた方は、ぜひ活用して資料作成をスピードアップしてください。
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PowerPointの保存形式
実はPowerPointは、多様な保存形式に対応しています。
PDFはもちろん、「jpg」「png」といった画像形式や、「mp4」「wmv」といった動画形式にも対応しています。
Web用のサムネイル作成などでも、高いデザイン性が必要ないものであれば、慣れない画像制作アプリよりPowerPointで作成したほうが早い、というケースもあるでしょう。
また、最近ではチラシを印刷する際にPowerPointから作成したPDFデータで対応してくれる印刷所も出てきました。
メール添付用に作成したチラシをPDFに変換し、印刷して顧客に配布する、ということも可能です。外部デザイナーを通さず必要な営業資料を用意することができるので、施策のスピードアップにつながります。
※印刷所ごとに入稿の決まりがあるため、それに準じた印刷データである必要があります。
資料の送付先にデータ内容を変更してほしくない場合や、印刷してほしくない場合は、PDF保存してPDFの設定からパスワードなどのセキュリティ設定を追加することもできます。
まとめ
PowerPointはExcelやWordと異なり、かなり自由度の高いツールです。簡単な画像や動画作成も可能な万能ツールですので、使いこなせると作成できる資料の幅が広がります。
そこまでしなくとも、ちょっとした機能を知っているだけで作業効率が変わります。また、Microsoft製品は互換性が高く、Excelの表やグラフをPowerPointに挿入することもできますし、逆にPowerPointの図をExcelに張り付けることもカンタンです。
Microsoft365であれば、TeamsやSharePointでデータを共有し、会議中にリアルタイムで修正や変更を加えることもできます。
もっとMicrosoft365を活用したいという方は、ぜひこちらもご参照ください。
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WordやExcel、PowerPointといったビジネスに欠かせないアプリ。それ以外にもMicrosoft 365にはさまざまなアプリがあり、それらを連携させることで業務効率を大幅にアップできます。
「Microsoft 365ってなにができるの?」「Microsoft 365をもっと活用したい!」という方にピッタリの資料です。
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「IT人材を育成したい」「リスキリングでDX担当者を育てたい」という企業さまは、ぜひ一度ご相談ください。
PowerPointはビジネスパーソンが頻繁に触れるツールです。
ぜひ本稿の知識を役立てて、今日の業務をさらに効率化してください。