DX人材を育成する社内研修の始め方

DX推進を掲げる企業が増えるとともに、DX人材不足に頭を悩ませるマネジメント層が増加しています。

帝国データバンクの「DXに関する企第の意調査( 2022年9月)」では、DXに取り組むうえでの課題として「対応できる人材がいない」( 47.4 %)や「必要なスキルやノウハウがない」(43.6 %)がともに4割超という結果になっています。

DX人材を増やす方法としてもっとも身近なのは、社内研修などを通して自社でDX人材を育成する方法でしょう。

本稿では、DX人材の育成につながる社内研修の始め方について解説します。

DX人材とは

DX人材について明確な定義はありませんが、「D Xレポート２　中間取りまとめ」において、

構想力を持ち、明確なビジョンを描き、自ら組織をけん引し、実行することができるような人材が求められる

「D Xレポート２　中間取りまとめ」

とされています。

DX人材のイメージとして、プログラマやデータアナリストを思い浮かべる方も多いでしょうが、そういったスキル面以上に、DXを理解し、計画的に実行できるのがDX人材に求められる資質です。

その資質を考えると、すでに社内でプロジェクトを実行している人材に、ITスキルや知識を身に付けてもらい、DX人材として活躍してもらうことは十分に可能と言えるでしょう。

DX人材に求められている知識

DX人材に求められる知識とはなんでしょうか？

DX人材は直接プログラムを作成するなど、実務を実行する必要性はありません。しかし、プログラマやアナリストを束ねてプロジェクトを進行していく役割から、打ち合わせで意思疎通が図れ、スケジュール管理を行えるだけの知識が必要となってきます。

技術職を束ねていくために、国内外におけるトレンドを含めて、一通りのスキルや知識はキャッチアップできるような情報収集能力も必要でしょう。

技術的には、以下の知識が求められます。

また、技術的な知識だけでなく、組織マネジメントに関する知識・技術も求められます。

このような知識・技術がDX人材に求められており、DX推進にはこうした人材を育成していく必要があります。

社内研修を実施するために必要なステップ

DX人材を育成するには、社内研修などの実施を通して知識・技術・マインドを習得してもらうことが近道です。

効果的な社内研修を実施するために、以下のステップで進めると効果的です。

ステップ①　求める人材を整理する

はじめに、社員にどのようなスキルやノウハウを身に付けてほしいのかを整理します。求める人材を整理することで、無駄のない研修を実施することができます。

ステップ②　受講対象者を絞る

どのような人材が受講対象かも整理します。同じような知識・スキルを持つ層に対象を限定することで、時間やコストを抑えながら効果的な研修が行えます。

ステップ③　計画・実施

カリキュラムの作成、講師の手配、日時と場所などを決定し、研修を実施します。社内に専門家がいない場合は社外の専門家へ協力依頼も必要になります。

ステップ④　効果測定

実施した研修が身についているかをチェックします。効果測定の方法はテストやアンケートの実施などが挙げられます。研修前、研修直後、一定期間の経過後と段階を分けて測定すると、より効果がわかりやすくなります。

ステップ⑤　改善

効果測定の結果をもとに、研修内容を改善していきます。また、研修の結果のみならず、受講対象者のその後の業務やモチベーションに変化があったのか、人事や上長からの視点で改善点を見出していくことも大切です。

まとめ

DX人材を得るのに、社内教育による人材育成は欠かせません。しかし、多くの企業では「自社に必要なスキル」を吟味できていないケースがまま見られます。また、その先のスキルの教育についても、従業員のモチベーション頼りにしてしまっています。

働き手不足の今、ITを活用したイノベーション、つまりDXを目指すことは企業経営にとって不可欠です。DX推進のため業務のIT化も進めることになり、一層DX人材の必要性が高まります。DXを進めながら、どのようにして人材を育成していくかも考える必要があるでしょう。

ただ、DX推進は大きなプロジェクトであり、通常業務を進めながら人材育成にまでは手が回らない、とお悩みの企業も少なくありません。そうした場合は、外部の協力会社に依頼することも有効です。

ロボフィスではDX推進はもとより、業務効率化を目的としたITツールの導入および担当者育成について多くのノウハウを有しています。企業文化や業務フローを把握した上でカリキュラムを作成し、伴走支援いたします。全国に事業所があるため、対面でのご相談・研修も対応可能です。

相談からお見積りまでは無料ですので、ぜひお気軽にお問合せください。