組織をマネジメントする方にとって、理想の姿の一つは「従業員がイキイキと仕事をしている」「やる気を持って課題に取り組んでいる」ことでしょう。しかし、一人ひとりの働く状況や課題が異なるため、実現はたやすいことではありません。
難しい課題ではあるものの、それに対して効果を実感しやすいのが業務効率化への取り組みです。
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業務効率のアップが従業員のやる気を変える
「やる気を持って課題に取り組んでいる」状態を目指す、ということは、言い換えると「なかなかやる気が持てない」ことが問題点になっていると言えます。やる気の出し方は人それぞれですが、中でも「苦手なことをする時」にやる気が湧いてくる、という方は少ないでしょう。
そこで、一度立ち止まって考えてみてください。その苦手な業務、本当にしなければならないことでしょうか?
「Excelのデータをシステムに転記するだけ」
「手書きのメモをデータベースに打ち込み続ける」
「ミスの多い書類をチェックするのに何時間もかかる」
こうした作業は時間がかかる上に、楽しいものではありません。また、人が行う以上、ミスも発生するでしょう。
このように、一度立ち止まって「本当にしなければならないことか」を考えることが、業務効率化の第一歩です。
もし手間がかかる苦手な作業をしなくてよくなれば、各人が得意でやりたい仕事にもっと集中できます。得意な仕事は楽しく感じるもの。これが業務効率をアップさせることで、組織が活性化していく理由です。
業務効率化のために、何をすればいい?
まずは現場の「ムダ・ムラ・ムリ」を削減しましょう
ビジネスパーソンなら「ムダ・ムラ・ムリ」という言葉を耳にしたことがあるかと思います。これは「トヨタ生産方式」という、トヨタ自動車における生産管理システムの基本概念です。
「お客様にご注文いただいたクルマを、より早くお届けするために、最も短い時間で効率的に造る」ことを目的とし、長い年月の改善を積み重ねて確立された生産管理システムです。
トヨタ自動車 経営理念 トヨタ生産方式 より
「ムダ・ムラ・ムリ」の差す内容は以下のようにまとめられます。
ムダ:余分な動作、余剰
ムラ:標準化されていない、ムダとムリの中間
ムリ:実践できないスケジュールや能力を超えた計画
これらを可能な限り削減し、より質の高い仕事をすることが業務効率化です。
普段の業務を振り返って、「これって誰が見ている書類なんだろう?」「なんのための会議?」「人によってやり方がバラバラ」……そんな業務はありませんか? そうした業務が本当に必要なのか、同じやり方を続けていていいのか。一度立ち止まって考えることが、効率を高めることにつながります。
業務効率化成功のカギは、トップダウンとボトムアップ
組織全体を巻き込む力が必要
マネジメントする側は「ムダ・ムリ・ムラをなくそう!」と声を上げているかもしれません。しかし、ただ指示をされただけでは動きづらいのが現場です。
なぜなら、現場の関係者は多く、それぞれが大小関わらず自分のやり方で仕事をしているため、意思統一が困難だからです。だからこそ、業務効率化には現場からの自発的な動きが不可欠です。
現場担当者は、どうすれば業務負担を減らすことができるのかをボトムアップで取り組んでもらう。
そして、その取り組みを実現するためにトップダウンで関係各位に協力を要請する。
このようなトップダウンとボトムアップの2軸で業務効率化を進めることが成功への近道です。
もしトップダウンだけで進めてしまうと、現場から「そんなことは望んでいない」と反感を買うこともあり得るでしょう。また、ボトムアップだけでも、関係各位をうまく巻き込めずに空中分解してしまう危険性をはらんでいます。特に、せっかく現場から業務効率化のアイデアが出ても、予算や人員についてマネジメント層の許可が下りずに頓挫する……といったケースは少なくありません。
そうしたつまずきをなくすためにも、マネジメント側と現場、双方のコミュニケーションと理解が重要と言えます。
コミュニケーションというと、いろいろなシーンが浮かんできます。
打ち合わせをはじめ、雑談やランチタイムの交流……いずれも重要ですが、特に業務効率化のプロジェクトを進めるにあたって、「なぜそれに取り組むのか」という目的を共有することが欠かせません。「言わなくてもわかっているだろう」は「ムラ」に通じてしまうため、プロジェクト発足前にしっかりと共通認識を持つことが大切です。
イキイキとした組織づくりのための、手段としてのDX
ツールやシステムを導入してからが、DXのはじまり
業務効率化の一つの手段として、近年大いに注目されているのがDX推進です。近年のITツールの進化は目覚ましく、これまでビジネス上問題だった距離や時間、コストなどを一気に削減できるツールも存在します。
たとえば、メールだけでなく社内チャットやビデオ通話を活用すれば、コロナ禍でもコミュニケーションを円滑に深めることができます。
手書きのメモをOCR(あらかじめ設定した活字や手書き文字などを画像データとして取り込み、編集可能なテキストデータに変換する技術のこと)で読み取ってデータ化すれば、その時間を顧客対応や他の業務に時間を割くことができます。
データの転記や定型書類の作成はRPAで自動化すれば、入力時の人的ミスも削減でき、書類の質も高まります。
ITツールやシステムを導入することで、現場の業務効率を図り、本当にやらなければならない仕事、得意な仕事に集中することができる。そうすれば自然と従業員のやる気も湧いてきますし、仕事や会社がもっと好きになれます。そうした環境づくりこそ、業務効率化の先にある大きな目的と言えるでしょう。
業務効率化と同様に、トップダウンで「DXを進めよう」と号令をかける企業も少なくありません。ですが、それは現場の声を拾い上げたものになっているでしょうか?
一度立ち止まって、業務の目的を考える──。
そうして業務効率化、DXを進め、ぜひイキイキとした組織づくりを実現してください。
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