前回までのあらすじ
最近よく見かける「DX銘柄」「DX認定事業者」について学んだ初心さん。今回は社内から業務自動化についての相談を受けたようです。
手書き書類がまだ残っている部署があって、デジタル化したいって相談されたんですよね。
そういうケースはOCRが役立ちますね!
ゼロからわかる!RPAと導入のコツ
「RPAとは?」「RPA導入を考えているけれど、どうすればいいのかわからない」といった方に向けて、わかりやすく解説した資料です。
AI-OCRとは?
そうだ、AI-OCR! RPAを導入する時に調べたことがあります。改めてAI-OCRについて教えてもらっていいですか?
初心、RPAを学ぶ:第2回「RPAってどんなことができるの?」
OCR<Optical Character Recognition:光学的文字認識>とは、画像データを取り込み、記載されたテキスト部分を認識して編集可能なテキストデータに変換する技術のことです。
最近ではOCRの認識機能を備えたアプリが増えていて、手書き文字の記載された書類をスキャンしたPDFやjpgデータから、記載された文字を認識し、検索結果に表示させるものもあります。
しかし、OCRは全ての文字を読み取れるわけではありません。とくに手書き文字は個人でクセがあり、ヒトでも判読しづらいケースがあります。
そこで登場したのがAI-OCRです。AIが文字の形を学習することで、読み取れる文字の対応範囲を自動的に広げていきます。学習を重ねるほど誤認識が減り、高い精度で読み取りを実現します。
使い方も、書類をスキャンしてAI-OCRのソフトに取り込み、読み取りカ所などを設定するだけ。特別なIT知識は必要ありません。
昔は手入力してはミスが生まれたりしていたから、すごく助かりますね!
AI-OCRのメリット
AI-OCRのメリットは、アナログ書類をデータ化するメリットと言えます。
メリット① 保管場所を取らずにコストを削減
アナログ書類の保管には、オフィスや倉庫などある程度の場所が必要になります。それら保存場所の確保にも経費が発生しているので、これを最小限に抑えることはコスト削減につながります。
メリット② 必要な時に書類を取り出せる
個人が扱う書類を机の上に山積みにして、必要な時に取り出せない…、ということは珍しくありません。書類をデータ化すればパソコン内で検索できるので、必要なタイミングですぐに内容を確認することができます。
メリット③ 業務自動化につなげられる
書類をデータ化することで、その後工程をRPAなどで自動化することが可能になります。
とくに、業務効率化に自動化は欠かせません。
たとえば、AI-OCRを導入して手書きの注文書を読み取り、読み取りデータをRPAがデータベースに入力して発注手配まで行う、といったことが可能になります(導入事例はこちら)。
または、手書きのアンケートシートをAI-OCRで読み取りデータ化して、テキストを別のAIに感情分析させる、といったことも可能です。
手書き書類のデータ化は、業務効率化、そしてDXには欠かせません。そのため、AI-OCRは現代の業務進行において必須ツールと言えます。
でも、いつか手書き書類がなくなったりしません?
いずれはなくなるかもしれません。ですが、お客様がFAXなどを使用しているケースもありますよね。
自社の都合で切り替えられないなら、しばらくは手書き書類の対策が必要ってことですね!
手軽に体験できるOCR
企業であればOCRソフトを導入した方が精度が高いですが、簡単にOCRを体験できる方法があるのでご紹介しますね
実はOCRを無料で体験する方法があります。それがGoogleドキュメント。使い方は簡単で、PDFやjpgデータをGoogleドライブに取り込み、そこからGoogleドキュメントで開くだけです。
①Googleドライブにデータをアップロードします(今回はjpgデータ)。
②開きたいドキュメントの右端にある「その他操作」(…)から、「アプリで開く」>「Googleドキュメント」でデータを開きます
③jpgデータに記載されたテキストがデータ化されています
このような無料のOCRのほか、各社で行っているAI-OCRの利用キャンペーンを試してみるのも良いでしょう。
AI-OCRを活用するなら、協力会社を探そう
AI-OCRはアナログ書類のデータ化に不可欠であり、その精度も高く、デジタル化の先にある業務効率化になくてはならないツールです。一方で、活用するにはコツが必要です。
それというのも、データは活用してこそ価値があるからです。
AI-OCRで手書き書類やアナログ書類をデータ化するだけでも、データを検索できるなどメリットが多くあります。しかし、最大のメリットはデータを活用できる点にあります。
たとえば、FAXの注文履歴を顧客情報として取りまとめ、データ分析することで新たなニーズを発見できるかもしれません。また、顧客の購買動向が予測できれば、キャンペーン企画のヒントになるでしょう。
こうした活用を考えるのは、デーアナリストやITツールの専門家がいないとなかなか進まないのが現実です。加えて、このようなDX人材がもともと自社で育成できている企業も少ないでしょう。
そうした企業は、外部の協力会社に相談するのが最も確実です。
さらに、ソフトウェアメーカーではなく、さまざまなITツールを取り扱うITコンサルティング会社であれば、自社の課題を踏まえた解決策を提案してくれるでしょう。
全部自社だけでデジタル化や業務効率化を進めるのって、IT企業でもなきゃ難しいですよね
その通り。アウトソーシングは珍しくない現代において、経営のスムーズな変革を目指して、ぜひ相性の良い協力会社を見つけてください!
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